郊外にマイホームを持って、子供たちを自然に触れさせのびのびと子育てをしよう!
夢いっぱいで注文住宅を郊外に建てた我が家でしたが、結果としては数年もしない内に売ることになりました。
郊外の築浅の物件は、それはもう売却に苦戦しました!
建てて間もない家の売却決意から、実際に売れるまでの長かった道のりをご紹介します。
築浅物件の売却を検討中の方は、ご参考に!
郊外の築浅の家の売却は大変!
念願のマイホームを注文住宅で建てる!
それはとてもとても大きな買い物で、「ここで一生暮らすんだ!」という気合の元、家を建てるのです。
我が家もそうでした。
「自然豊かな郊外に、お気に入りのハウスメーカーで家を建てる!もう、家の生活が楽しみで仕方ない!」
こんな風に、ワクワクドキドキで家を建てたわけです。
しかしながら、実際はどうなったかと言うと、建ててわずか4年で想いの詰まったマイホームを手放すこととなりました。
元々、縁もゆかりもない街に家を建て移り住むこととなった我が家。
簡単に言うとですね、「そこに馴染めなかった」ということです。
通勤時間が大幅に長くなったことや、子供が保育園に入れなかった等々、大小様々な理由がありましたが、結局のところ「新しい環境が肌に合わなかった」のがすべての理由に繋がるのかな、と思いましたね。
だって、どんなに通勤が大変だろうが、子供が保育園に入れなかろうが、その場所が本当に気に入ってたらどうやっても頑張って乗り越えたでしょうから。
元々住んだことのない場所に家を買うことがいかに冒険であったか、思い知らされましたね。
参考郊外の家購入の失敗談についてはこちらの記事をご参考に。さて、前置きが長くなりましたが、郊外に建てた築浅注文住宅を売ることにしたのですが、その道のりは長く険しいものでした。
我が家が家を売ると決意したのは、築1年半の頃。
そこから実際売却が完了するまで2年余りもかかってしまいました。
売りに出してから初めの1年半の間に、我が家の内見に来られたのはたったの一家族。
さすがにこれじゃあ永遠に売れる気がしない、と別の不動産屋さんに改めて相談。
そして、やっとのことで売却となりました。
郊外のマイホームを築浅で売るというのは本当に難しいです。
それにはいくつか理由があるのですが、
☆自分のこだわりは自分のためでしかない
☆近所の新築建売より高く売らざるを得ない
このふたつが大きな理由と成り得ます。
自分のこだわりは自分のためでしかない
注文住宅で建てた家は、自分の好みやこだわりが沢山詰まった物でした。
それは、どのハウスメーカーで建てたかというところから、内装や建具一つ一つまで自分のこだわりで溢れています。
自分がずーっと住むのであればそれはとても大事なことですし、そのつもりで建てました。
でも、結果的に築浅で売りに出すことになった時、自分がこだわったポイントが買い手側にしてみればデメリットとなることもあったのです。
例えば、我が家は駐車場のスペースを少し狭くして(それでも普通車1台、軽1台は問題なし)庭を作りました。
子供達に庭で遊んでもらったり、家族でBBQをしようと思ったからです。
でも、芝を植えた庭は手入れも大変で、そういったことが煩わしい人には魅力的に見えません。
庭要らないから駐車場がもっと広ければ・・・と感じてしまえばそれまでです。
他にも色んなことが言えますが、とにもかくにも、自分が家づくりでこだわったことなんて、別に大したセールスポイントにもならないかも、ということなんです。
近所の新築建売よりも高く売らざるを得ない
本当に辛いですが、これは都心よりも郊外で築浅物件を売る時に、より難しさを感じるのではないでしょうか。
土地が十分に無く、また土地値の高い都心や市街地で注文住宅を建てる場合、建物よりも土地の値段の方が高くなることも珍しくないですね。
でも、郊外の場合は土地にかかる費用が抑えられるので、その分上物にお金をかけたりこだわったりする人が多いように感じます。
結果、土地よりも建物のほうがはるかに費用が高くなってしまうんです。
我が家は気合を入れてハウスメーカーの中でも坪単価が高いと言われるところで家を建てたので、土地の価格よりも建物の費用が1000万以上多くかかっていました。
そうやって建てた家をわずか1年半で売りに出そうとして、いきなり、大幅に値を下げることなど出来ないのです。
家を買った時、頭金やら諸費用・外構費用などで1000万円程を入れたため、フルローンではありませんでしたが、だからと言って安くは出来ません。
結局、色々考えて提示した売値は4000万弱。
近所には2000万円台の新築建売が出ている中、それはそれは苦戦を強いられました。
見ず知らずの他人が作った中古物件より、建売だろうが新築!
その新築が中古より安ければ、中古なんて目にも入りません。
皆、新築が好きなのです。
家を早く売るために出来ることは?
家を売りに出してどのくらいの期間で売れるかなんて誰にも分かりません。
今日物件公開して、今日誰かにヒットして、一週間後には売れているかもしれません。
そんな超ラッキーなことばかりあれば良いですが、我が家の様に苦戦すれば数年かかることだってあります。
売却までに時間がかかってしまったのには、いくつか理由があります。
その理由に触れつつ、少しでも早く売るために出来ることをピックアップしますね。
☆仲介不動産屋さんの見直し
☆価格の見直し
☆家を空ける
☆仲介不動産屋さんの見直し
我が家が家を売りに出してから実際に売れるまでかかった期間は2年ちょっと。
その内、初めの1年半の間の内見はなんとたったの1件!
ウソのようなホントの話(笑)
我が家が仲介をお願いした不動産屋さんは、ウチの家を建てたハウスメーカーの中古物件を専門に扱っているところでした。
専門にされている分、家の特徴や性能を良く知っていて、メンテナンスの引継ぎ等もスムーズだろうということで、そこにお願いしました。
でも、結果的にこれが売却が進まない大きな理由となりましたね。
と言うのも、ハウスメーカーを通しての売却をしたため、我が家の物件情報が公開されたのはハウスメーカーのHPの中古物件情報ページと、もう一つの不動産情報サイトの2つのみ。
圧倒的に人の目に触れにくい物件だったんです。
この場合、ターゲットとなるのは「このハウスメーカーの家が建てたいけど予算オーバーだから中古で探している人」という、とても細かい条件に絞られてしまうんです。
物件検索する際に、わざわざハウスメーカーのHPを開くか、検索サイトにハウスメーカーや場所を絞って入力しないとヒットしない状況だったんですよね。
そりゃ、問い合わせも来ないや・・・って感じですね。
しかも、不動産屋さんもあまり熱心でなく、自分からターゲットを見つけるのではなく、問い合わせがあればどうぞ、といった受け身体制でなんだかほったらかしにされている気分でした。
で、何の進展もないまま1年半が過ぎたところで我慢の限界!
さすがにこりゃいかん!って、気付くの遅すぎ?!(笑)
ここでやっとハウスメーカーお抱えの不動産屋さんに見切りをつけて、家のあるエリアに強い近くの不動産屋さんに問い合わせました。
ここからは結構速かったですね。
すぐに家を査定してくれて、価格の調整やらなんやらかんやら・・・
するとそれまで全くなかった内見の問い合わせがポツポツ来るようになって、結局半年ちょっとで売却することが出来ました。
あのまま、不動産屋さんを変えてなかったら、きっとまだ売れてないと思います・・・^^;
☆価格の見直し
新しい不動産屋さんに相談するのと同時に、価格の見直しもしました。
築浅だし、下げるのはかなりの痛手でしたが、これ以上このままずるずると売却に頭を悩ますのはもっと辛い、と言うことで思い切って価格をかなり下げました。
ただし、売却した金額でローンが完済出来ないと困るので、そこのラインだけは切らないように設定しましたね。
☆家を空ける
我が家は、郊外に家を購入して半年もしないうちに、元居た街に戻るという自分で言うのもなんですが訳の分からんライフスタイルを繰り広げていました。
元居た街に賃貸で部屋を借りて、新築の家はそのまま。
そして、平日は市街地で過ごし、週末は郊外のマイホームへ。
こんな生活を送っていました。
初めは、子供が小学校に入るのに合わせて郊外のマイホームへ完全に戻るぞ!という気持ちだったのです。
でも徐々に「やっぱり郊外は我が家のライフスタイルには合わない!」という思いが強くなってしまったんですね。
そんな訳で、市街地と郊外の二重生活、最近ではデュアルライフなんてこじゃれた風に言ったりもしますが、結局そんな生活を3年続けました。
だから、家を売りに出してからも週末は住んでいたので、物件としては「居住中」になります。
そうすると、やっぱり、内見に来る人もちょっとじっくり見辛いんですよね。
売主が住んでる家に「お、おじゃまします・・・」って感じで遠慮がちに入って、家具もバッチリ置いてある家の中をジロジロ見るのも気が引けます。
結局家の中をササッとみたら「ありがとうごさいました~」と帰ってそれっきり。
なので、不動産屋さんを変えて3ヶ月が経った頃、「やっぱり家は空けた方が見てもらいやすいですよ」と言われ、完全引越しをすることに。
マイホームと、ちょっと狭かった平日用の賃貸のどちらも引き払い、広めの賃貸に引越しました。
家を空けたことで、内見が気軽に出来るようになったことと、同時にそれまでは出来なかった「家の前に直接売り物件の広告を出す」ことが出来るようになりました。
最終的にウチを買ってくださった方は、直接家の前を通りかかりそこで広告を手にして問い合わせてくれていたので、これが良かったんだと思います。
結局いくらで売れたのか?
このように郊外の家の売却でとっても時間がかかってしまった我が家ですが、いったいいくらで売れたのかと言うと、
3400万円。
家を建てた時、土地・建物・外構工事・諸費用で総額4500万程かかっていたので、築4年でこの価格は正直かなりマイナスでした。
でも、ローンの焦げ付きはありませんでしたし、少しだけど手元に残りました。
そこは、不動産屋さんに「ローンの焦げ付きと、焦げ付かなかったけどローン返したら何も残らないのもイヤだ!」と強くお願いしていたので、頑張って交渉してくださったようです。
我が家としては、かなりの値下げでしたが、それでも買主さんからは「高いなー」と言われました。
そりゃそうだ。近所には2000万円台の新築建売が絶賛販売中ですもん。
ただ、同時に「家の中見る前はなんでこんなに高いの?と思ったけど、中を見て納得しました」と言ってくださり、とても気に入って購入して頂けたので最終的にはすごく嬉しかったですね。
ちなみに。
なかなか売れなかったので、途中業者買取りも考えました。
業者さんの出した買い取り金額は「2800万円」。
「この価格なら今すぐにでも買います!」と言われましたが、さすがにそれはこちらがお断りでした・・・
2800万って・・・
この時、築浅の戸建を売ることの厳しさを強く感じましたね。
建物の造りはある程度見てもらえるようですが、評価の基本となるのは「土地の評価額と築年数」です。
郊外の築浅物件を売るなら、注文住宅より建売の方が損は少ないだろうな、と思いましたね。
まとめ
郊外に建てた注文住宅を築浅で売りに出して苦戦した経験談をご紹介しました。
家を買ってすぐに売る人の理由として、「離婚」「ローンが払えなくなった」「親の介護」とかなんとかって言うのをよくネットで見かけますが、皆が皆そうではありません。
ウチは、幸い離婚もしていませんし、ローンが払えなかったこともありませんし、親との同居も無ければ、海外転勤でもありません。
ただ、郊外の生活に馴染めなかった・・・それだけです。
でも、それも一つの理由になりますし、大事な事でした。
建てて間もないマイホームの売却を考えている方の、何か一つでも参考になれば嬉しいです。