おたふく風邪にかかってしまうと、発熱と共に耳の下が大きく腫れて痛み、とてもつらいものです。
そして、おたふく風邪が怖いのは、ただ感染症であるという事だけではなく合併症を引き起こす恐れがあるというところ。
おたふく風邪が引き起こす合併症にはどんな症状があるのか、その症状はいつ頃みられ予防することはできるのか。
おたふく風邪の合併症について気になることをまとめてみました。
おたふく風邪の合併症の症状にはどんなものがあるの?
おたふく風邪に感染すると、耳の下の腫れや発熱で治るまでに数日間かかりますね。
そして、おたふく風邪を甘く見てはならないのが、おたふく風邪にかかったことで引き起こされる「合併症」の可能性があるということ。
おたふく風邪からの合併症としては、もっとも知られているのが「髄膜炎」です。
おたふく風邪の合併症「髄膜炎」とは
髄膜炎は症状の程度も様々ですが、軽症も含めるとおたふく風邪全体の約10%で起こる、と言われています。
症状としては、頭痛・首の後ろ側の硬直・発熱・嘔吐などが見られます。
また、中には光が嫌になったり、音に敏感になったり、という症状が出ることもあるようです。
治療が遅れると、後遺症として難聴になってしまう恐れもあるので、早目の対処が必要です。
おたふく風邪の合併症「難聴」とは
髄膜炎の後遺症として難聴になることもあると言いましたが、実は、髄膜炎を発症しなくてもおたふく風邪にかかっただけで難聴を発症することもあるようですね。
突然めまいが起きたり耳鳴りがしたり、嘔吐やふらつきの症状が表れたら、難聴を発症している可能性が考えられます。
子供の場合、片耳が聞こえていると難聴になっていることに気付かない、ということも懸念されます。
おたふく風邪を発症したら、聴こえに変化はないかなど、しっかりとチェックしてあげましょう。
おたふく風邪の合併症で大人が発症しやすいのは?
成人になってからおたふく風邪に感染した場合に良く見られる合併症が「精巣炎」や「卵巣炎」です。
精巣炎はおたふく風邪にかかった成人男性の約30%で起こると言われています。
精巣に激痛や腫れが起きる症状が3日から1週間程続きます。
症状が思いと無精子病となることもあるので大人になってもおたふく風邪にかかっていない男性は予防接種がすすめられます。
卵巣炎については、おたふく風邪にかかった成人女性の約7%に発症する、と言われています。
症状としては下腹部痛が出ますが、後に重大な後遺症となる恐れはあまりないようですね。
おたふく風邪の合併症としては、この他に起こる確率は低いですが「脳炎・脊髄炎」「すい臓炎」「心筋炎」などがあります。
おたふく風邪の合併症はいつ頃症状が出るの?
おたふく風邪に感染すると、髄膜炎を主として様々な合併症を引き起こす恐れがあることが分かりました。
では、これらの合併症の症状はおたふく風邪を発症してからいつ頃表れるのかが気になりますね。
合併症の症状が表れるタイミングは、人により様々です。
と言うのも、発症の多い髄膜炎を例にみても、おたふく風邪で耳の下が腫れて発熱が始まるとほぼ同じころに頭痛や嘔吐の症状が出る、という早いタイミングでかかる場合が一つ。
一方、おたふく風邪から順調に回復し、出席停止期間も過ぎたことでお医者さんに「登校しても良いよ」と言われた後に、髄膜炎の症状がいきなり出て入院、と言うケースもあるのです。
他の合併症を見てみても、発症するタイミングが人によりずいぶんと開きがあるので、概ねおたふく風邪の症状(耳の下の腫れ)が出始めてから3~10日後くらいに合併症の症状が出る可能性が高い、と考えておくと良いと思います。
おたふく風邪の合併症には予防法があるの?
これらの合併症に対する予防法と言うのがあるのならぜひ知っておきたいですね。
合併症が怖いので予防する方法は無いかと色々調べてみましたが、残念ながら合併症に対する予防法と言うのは見当たりませんでしたね。
なので、おたふく風邪に感染したらしっかりと体を休めることと同時に、経過観察をしっかりすることが大事だと感じました。
少しでも「おかしい」と感じたら、早目に病院で診てもらうことが大事ですね。
防ぐのが難しいなら、せめて症状が重くならない内に手を打ちたいところです。
すでにおたふく風邪にかかっている本人は、合併症が見られないか注意してみることになりますが、家族にまだおたふく風邪にかかっていない人がいたら、今回感染してなければ早めに予防接種を受けられた方が良いですね。
おたふく風邪を予防することが、合併症の予防となりますからね。
まとめ
おたふく風邪は学校などでよく流行するので、それほど怖い病気という観念は無かったですが、合併症の危険性を見ていると甘く考えてはいけない病気と知りました。
おたふく風邪の症状が軽くてもしっかりと経過を観察して。
完治するまでは十分に注意を払いましょう!